日本独特の減点方式とアメリカの加点方式:認めてあげる大切さ

あなたは人に認められたくて仕事をしていますか?

「そんな事は無い、自分自身で満足した結果を出したいからだ!」という強気な人もいるかもしれませんね。

でも、多くの方は自分の仕事ぶりを上司に仲間に部下に認めてもらいたいと思っているはずです。

私は渡米してもうかなりの年月が過ぎましたが、日本でも30歳直前まで会社員として日本企業で働いてきました。

現在は米企業で勤務していますが、日本とアメリカではこの承認する習慣がかなり違うと感じました。

日本とアメリカでは一体どんな違いがあるのか、見て行きましょう。

日本社会の減点方式教育方法について

日本人は減点方式で、アメリカは加点方式だと聞く事があるかと思いますが、本当にアメリカは加点方式でしょうか?

私の知っている米国企業に限りますが、本当にその通りだと思います。

逆に日本の減点方式って日本の会社どころか学校や親、日本社会自体もそうじゃないですか?

子供の頃は親から「近所のXX君はできているのに、あなたは出来ないから駄目ね。。」と他の子と比較されて、出来ないからマイナス10点ね、みたいな感じ。

完全な減点方式。

学校に入ると、今度は先生から「クラスの中でほとんどの子が出来ているのに、何でXX君は出来ないの?もっと頑張りなさい!」

クラス内の他の生徒と比較されて、通信簿の先生のコメント欄には、XXがあまり出来ていない、とダメな部分をフォーカスされた減点コメント。

最近特に思うのが、芸能人やタレントが何かやらかしたら、世間の人達がたたく、たたく。。

まさしく、減点方式。

何か小さい事でも失敗してしまったら、もうやり直しがきかないんじゃないか?っていう位。

アメリカの親や学校の先生の事は良く知りませんが、米国企業の社内では出来るだけ加点方式を取っているのが良く分かります。

米国企業で社員、スタッフの良い所を探そうという意識の高さ

米国企業に転職して感じた違いの中に、上司は部下の良い所を探そうという意識を持っているという事があげられます。

以前明記した様に、パフォーマンスレビュー(勤務評定)では部下の良い部分を評価しようというのを感じる事が出来ます。

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私の勤めている会社では、これはとても良いシステムだな、と思う事があります。

それは、日々の仕事の中で他の社員、スタッフが良い仕事をした時に、手のひらサイズ位の専用のメモ用紙に4、5行位内で、その人がとても良い仕事をしたという事を具体例と共に明記して、皆が見れる壁に貼り付けます。

例えば、、

【スタッフのXXXさんがお客さんにとっても素晴らしいサービスを提供して、そのお客さんはとっても喜んで、上司を捕まえて、XXXさんのサービスのおかげで望んでいた商品を見つける事が出来てとても感謝している、XXXさんのカスタマーサービスは最高よ!というお褒めの言葉をもらいましたよ。XXXさん、グッジョブ!!】みたいな感じの内容だったり、、

【スタッフのXXX君はいつも裏方の仕事をきちんとしていて、いつも商品や備品をきれいに片づけてくれて、他のスタッフが使いやすい状況をいつも提供してくれています。XXX君ありがとう!】とか。

一番目のお客さんからの誉め言葉をもらったりしたら、直接そのスタッフにお客さんから褒められたよ!

と直ぐに伝える事が出来ますが、二番目のいつも片づけしてくれてありがとう等の言葉って、パフォーマンスレビューとかのちゃんと向き合った時とかなら言えるかもしれませんが、普段の仕事の中で、わざわざ言うまでも無いようなレベルかな、と思い、感謝の言葉なんか伝える事はないのではないでしょうか?

でも、メモにするとなると、書けるんですよね。。不思議と。

ちゃんと認めてますよ!って。

書かれたスタッフは、あ、ちゃんと見てくれているんだな、と仕事のモチベーションにも繋がるし、さらにもっとよくしたいと思う事でしょう。

スタッフにとっても、会社にとっても良い事です。

一番目のお客さんからの誉め言葉のメモの件にしても、お客さんから褒められた事を知っているのは、伝えた人、伝えられた人、プラスその時にたまたまその辺りに居合わせた数人位です。

でも、それをメモにして、壁に貼り付ける事によって、スタッフ全員が、その事実を知る事が出来、褒められた人はやっぱり嬉しいでしょうし、次回もお客さんからお褒めの言葉を貰おうと頑張るでしょう。

また、そのメモを見た他のスタッフも今度は自分が貰おうと頑張る事でしょう。

アメリカの親御さんは子供をよく褒める

アメリカの親御さんは、自分のお子さんをきちんと認めているし、とにかくよく褒めている光景を見ます。

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大人になってから、自分の子供の頃を振り返ると、私自身が、当時は「親に受け入れてもらいたい」「認めてもらいたい」という欲求があった思います。

当時の子供の頃の私にこう言ってあげたいですね。

「他の友達と比べ無くても良いんだよ」

「自分の好きな事、得意な事、やってて楽しくて夢中になれる事を一生懸命にやれば良いんだよ」

「親の顔色なんか気にしなくても良いんだよ」

親が他人の子や兄弟とで比較する事によって、どうしてもその親の意志に沿っていかないといけない、と感じてしまうし、それを成し遂げる事によってのみ、親から認めてもらえると思ってしまいます。

本当に残念な事です。。

多くの方が既に読んだと思いますが、大ベストセラーの「嫌われる勇気」という本は、この「他人に承認される必要が無い」と断言しています。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

確かに他人に受け入れられる、という事は嬉しい事ですが、それを目標にする必要は無いですよね。

この本を読んだのは結構前ですが、衝撃を受けたのを今でも覚えています。

相当、面白い本ですので、ぜひおすすめします!

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

まとめ

上記の「嫌われる勇気」という本では、他人に承認される事を望む必要はない、と言われていましたが、それでも、、自分に当てはめてみても、自分のやっている仕事を誰か他の人が認めてくれる事程、嬉しい事はないのではないでしょうか?

良い所をちゃんと気づいて、認めてあげて、褒めてあげる。

一方、出来ない事、ダメな所、失敗した事にフォーカスする減点方式。。

想像しただけで、マイナスオーラがその周りに漂っている気になります(苦笑)。

勿論、ダメな所を注意して直す事も必要ですが、良い所を認めてあげて、そちらにフォーカスしてあげる加点方式の方が本人にとっても、会社にとっても良いと思いませんか?

その第一歩として、スタッフ、社員が良い仕事をしたら、詳細を明記して、皆が見る事が出来る壁に貼り付けてあげるのはどうですか?

それをする事によって、上司は部下の仕事ぶりをちゃんと見てあげていないと、メモに何も書けないですからね。それはそれで、部下の仕事を見る事も出来ないキャパの小さい上司という評価もできます(笑)。絶対に良いと思いますよ!!

関連記事のアメリカ人の仕事内容はぶっちゃけどうなの?という攻めた記事を書いていますので(笑)、是非ご覧ください!

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