アメリカと日本のミーティングの違い:マネージャーミーティングで進行役を任される事に

日本とアメリカのミーティングの違い

以前、アメリカ人達はミーティングではガンガン意見を言いまくる、という記事を書きました。

会議や新人研修でも皆ガンガン自分の意見を言うアメリカ人達

未だに、その光景に圧倒されます。。

誰かが意見を言っていると、他の人はそれを聞きながらも、自分の意見を言うタイミングをまだかまだか、と待っているのが容易に分かります。

その意見が例えくだらない内容だとしても、彼等にとっては、自分の意見を言う事に意義があります。

私を含めて多くの日本人は、きっと「こんなくだらない事を言ってしまうと、あいつバカだな、、と思われてしまうから言わない方が良いな。」もしくは、「こんなくだらない事を言ってしまうと、上司からの評価が下がってしまうな。。よし、言わないでおこう!」等々、周りの目を、特に上司の目を気にしている人が多いのではないでしょうか。

アメリカのミーティングは違います。どんな意見でも言わないと、黙っているとミーティングには参加していない、仕事をしていない、と評価されてしまいます。参加する事、意見を言う事に意味があるのです。

これは、日本とアメリカの文化の違い、教育方針の違いと言えると思います。

少しさかのぼって、アメリカでの学生時代は中々その環境に馴染めませんでした。勿論、英語力の問題もありましたが、日本の学生時代の影響も大きく、授業は聞くもので、授業中に自ら意見を述べる所、という感覚が全くありませんでした。

それは、米国企業に転職して、マネージャーのトップではなくなったので、「ま、ミーティングはボスの話を聞いておけばいいか」という完全に受け身の体制で参加していましたが、周りのマネージャー達が、ボスの進行の合間にどんどん意見を言っているのを見て、「あ、このまま受け身型のままだと、俺やばい。。」と危機感を覚える様になりました。

元々、話を積極的にするタイプでは無いですし、小さい頃からの環境の為か、もともと持っている性格の為か、内に秘める物は熱い物を持っているのですが(苦笑)、それをあえて口に出すという事もあまりしませんでした。

けれども、そうは言ってはいられません。ミーティングで、何かしら発言していかないと、ミーティングに参加していない、この仕事に興味が無い、ひいてはこの会社に居ても意味がない、と見られてしまいます。

ミーティングへの参加方法をちょっとずつ変えて行った

そうは言っても、周りのマネージャーと同じ様に、いきなりミーティングでガンガン意見を言うという事は、子供からの長い習慣をいきなり変えないといけないので、とてもハードルが高いです。

そこで、順を追って少しずつ自分を変えて行くようにしました。

まずは質問からミーティングに参加する

ミーティングの日の朝、出勤時に質問出来る事をいくつか考えて準備しておく様にしました。例え、それが質問だったとしても、何か口に出す事が大切です。

質問だったら、何かしら思いつく物です。他のマネージャー達がガンガン意見の掛け合いをしている所に割って入る事も、最初は難しい物です。なので、その掛け合いが始まる前に、前もって準備していた質問を良いタイミングで、1つ、2つする事から始めました。

これは本当に最初のベイビーステップですが、とにかく少しの事でも、何かを早急に変えて行かないといけませんでした。

くだらない事でも何か意見する様にする

次のステップでは、とにかく、何か発言する様にしました。日本人とのミーティングだったら、絶対に言わない様な事でも、とにかく口に出して参加しないといけない、という状況を前提に、くだらなくても、それが短いセンテンスでも、誰かの意見に乗っかるような感じでも、出来るだけ何か言う様に努めました。

まともな意見を1つ、2つ準備して上記の2つにプラスしていく

そして、質問や、くだらない意見でもミーティングに参加している、という事をアピールする様にして、それにプラスして、真剣に考えた意見を挟んで行く様にしました。

それは、もう普通の日本のミーティングの時と同様の、どうすればお店が良くなるか等の貴重な意見を1つ、2つでも真剣に考えて、質問やくだらない意見にプラスして行くようにしました。

勿論、アメリカ人達は、この上記3つは当然の事ながら、沢山の冗談や面白い話や、失敗した話や、面白おかしく、上手く混ぜながら、楽しそうに話しています。

もうそこは割り切るしかないです。そこを彼等と同じ様に、流暢に面白おかしく突発的に参加する事を目指そうとしても、それは難しい為、違う路線で彼らに割って入って行くしかありません。

マネージャーミーティングの進行役

そんな、未だに他のマネージャー同士のトークの掛け合いの合間に、ある程度準備した内容の事を引っ提げて、割り込むタイミングを見ながら何とかミーティングに参加している状況でしたが、なんと!この毎週行われているマネージャーミーティングの進行役を任される事になりました。

「まじか。。まだ上手くミーティングに参加出来きれていない私に進行役を任せるか。。」と思う反面、何か嬉しい気持ちにもなりました。最近、何かマンネリ化した仕事の中で、自分の中では決して容易ではないのですが、それよりも何か新しい事に挑戦する、という事に対してワクワクする自分がいました。

日本で働いていた時には部下もいたし、若手のリーダーという役割で、若手を仕切って若手ミーティングなる物の進行役もやっていました。

前職の日系企業ではマネージャー職として、毎朝のミーティング、月1の全体ミーティング等、ミーティング内容も試行錯誤しながらも、全員参加型の意味あるミーティングが出来る様に常に考えていましたし、当然それら全てのミーティングを仕切っていました。

そういう意味では、ミーティングの進行役というポジションも十分経験済みです。違いは日本人達と日本語でミーティングの進行役か、アメリカ人達と英語でミーティングの進行役か、の違いです。

勿論、アメリカのミーティングのやり方、と日本/日本人のミーティングのやり方等は随分と違う所がありますが、今までの経験で、進行役自体は十分務まるはずです。

こうなったら、私の得意な準備をしっかりして、後は「なる様になるはず!」とたかをくくるしかありません。

そして、初の進行役を終えて。。

まー、何とか終わったかな。。

とにかく、初のマネージャーミーティングの進行役だったので、とにかく準備して、それと共に上記の質問、自分の意見等も当然きちんと考えて、進行役の練習を家でしっかりして、出勤の車の中でも練習して、と不安を練習で払拭する様な感じにしました(何かアスリートの言葉みたいですね。。)。

始めての進行役としては、まー、出来たかな。。

しかし、私のボスはとにかく喋る。結局、私の進行の合間、合間で彼のマシンガントークが炸裂。私に進行役を渡しても、黙っている事が出来ないんですよね。私とは正反対。羨ましい。。

そして、他のマネージャーも当然、いつもの様にドンドン自分の意見や感想を入れてくる。。

ま、いっか。。とにかくこれからも練習をして、そんな彼等も上手くまわせる様に努力していくしかないですね。

まとめ

アメリカに来て、語学学校でのヨーロッパ人の積極性、コミュニティーカレッジに入学して、アメリカ人生徒の積極的な意見、米国企業に転職して、アメリカ人スタッフ、マネージャー達の積極的に参加するという姿勢にカルチャーショックを受けました。

こう振り返って見ても、その間に、受け身型の自分を変えるチャンスは沢山あったのに、そうしなかったつけが転職後にドン!と我が身に降りかかってきてしまいましたが、今更それを悔やんでもしょうがないので、今こういう状況に追い込まれて、やっと自分を変えれるチャンスを得たんだな、と思う様にしています。

私のボスはとてもムラがあり、毎週行われていたマネージャーミーティングをいきなり無くして、そのまま数か月放置というケースも過去あったので、いつまで私が進行役で続けて行くのか分かりませんが、(ちなみに翌週は早速ミーティング無しになりましたが。。)、上手くミーティングをまわせなかったり、進行役にも拘わらずポツーンとしたり、そんな情けない思いも今後、沢山して行く事でしょう。いや、絶対にするな。。

でも、そこをぐっと我慢して、とにかく準備して、それを試して、反省して、また準備して、、、とその繰り返しを何回も経験して行けば、また一つ自分の殻を打ち破れるのではないかな、と自分に期待しています。もうやって行くしかないですね!

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