昨年、今年とアメリカは閉店ラッシュの嵐です。
その一方で先日、日本も含めて大体的に地域を拡大して実施されたAmazonのプライムデーセールは昨年比でも大きく売り上げを伸ばし、大成功を収めたという報道がありました。
因みに私も丁度買わないといけないな、、と思っていたコーヒーカプセルが普段の値段よりも安くなっていたので、プライムデーセールで購入しました。
販売で売り上げを大きく伸ばしてるオンライン販売と苦しい現実を目の当たりにしているアメリカの実店舗。
具体的にアメリカの小売業はどの様に変化してきているのか実際にアメリカの小売業で働いている私の目線で見て行きましょう。
【2020年5月10日追記】
2020年5月現在、この数か月のコロナウィルスの拡大により、アメリカの小売業のほとんどのお店が一時閉店を余儀なくされました。
2019年のアメリカ小売業もかなり厳しい結果でしたが、2020年はかなりの小売業が淘汰されてしまう事になると予想されます。
アメリカの失業率を含めた最新のアメリカの小売業の現状を実際に現役として小売業に携わる身として記事にしています。
世界中がコロナウィルスで大変な事になっています。その中でもアメリカのニューヨークは突出してウィルス陽性者が出ています。現在2020年5月8日時点でもまだ予断を許さない状態です。私は米小売業で働いていますが、旅行業、レストラン業と[…]
アメリカ大手子供服店ジンボリーの倒産
ロサンゼルス、オレンジカウンティー界隈のモールには、ほぼ出店していると言っていい程、良く見る子供服のジンボリーが先月倒産しました。
再建の為にアメリカ全土にある1,281店の内の375-450店舗をまず閉店する、との発表がありました。
このお店は安かろう、ダサかろう(笑)のお店だったので、全く驚きませんし、逆に今までよくやってこれたな、、、とさえ思います。
けどれも、約1,300店舗もあるというのには驚きですね。
時給社員も含めて11,000以上の社員、パートの半分位の人の職が奪われてしまうのではないでしょうか。
しかもこのGymboreeは他に”Crazy 8″ “Janie and Jack”というお店も運営しています。
“Crazy 8″はジンボリーとほぼ変わらないラインですが、”Janie and Jack(ジャニーアンドジャック)”は本家とは違う路線でかなり良い感じの子供服だったのですが、どうでしょうかね?このブランドはキープしてもらいたいですね。
ジンボリーCEOは”お店を縮小させて、正しく健全な店舗数にしていく”という事ですが、はたして、縮小した所で今後生き延びる事が出来るのか。
(2019年3月追記)ジンボリーが2019年に2度目の破産申請しましたね。。完全に倒産という事ですね。。お店に行っても、クロージングセールを大々的にやっていました。
https://yasutomotomita.com/?p=2425
カーターズ、オッシュコッシュはアメリカのイケてる子供服ブランド
アメリカでジンボリーの次に思い浮かぶ大手の子供服と言えば、日本でもお馴染み(ギャップ)GAPですが、ギャップも2019年には大規模な閉店を宣言しましたので、かなり厳しそうです。
但し、系列ブランドの日本からは撤退した(オールドネイビー)OLD NAVYはアメリカでは絶好調のようです。
そして、それらに次ぐアメリカの有名子供服と言えば、(カーターズ)carter’sと(オッシュコッシュビコッシュ)Oshkosh B’goshです。
カーターズはどちらかと言うと可愛い優しい系の子供服で、オッシュコッシュは完全なアメカジスタイルなので、私はオッシュコッシュが好きですが、好みに分かれるかと思います。
これ等も日本への出荷出来るので、チェックしてみて下さい。
もしくは、日本でも楽天で買えますね。
後、上記のジンボリーがオウンしていたJanie and Jack(ジャニーアンドジャック)というジンボリーより相当イケてるブランドは、Gap(ギャップ)が買い取ると2019年3月に発表がありました。
このブランドはジンボリーと同じ会社が運営していたブランドとはとても思えない良い感じのブランドだったので、同じように運営に苦しんでいるGapでも、今後見込みがあると思って買ったようです。
日本人好みのエレガントで上質なJanie and Jackも購入できます。
ジャニーアンドジャック
アメリカ大手ブライダル店のいきなりの全店舗閉店
“It’s a nightmare for brides-to-be”
という見出しから記事は始まっていました。
「このお店で予約、支払いを済ませている花嫁になる予定の人には悪夢だ」みたいな感じですが、アメリカで60店舗ある大手ブライダル店”Alfred Angelo”がいきなりの倒産。
お客さんや社員にも何の前触れもなく、7月14日に突然全店閉店!!お客さんはもうお店の前で大パニック。
いやいや、、それはそうでしょうよ!
被害を受けた花嫁さん予定になるお客さんに対して一体どう保障して行くのか。。
最悪な結末ですよね。この後処理の仕方は。
日本でもお馴染みデニムメーカのトゥルーレリジョンも破産!
日本でも10年前位でしょうか?とても人気を得たトゥルーレジジョンのジーンズ。私も1本のみでしたがこのブランドのジーパンを持っていました。
アメリカでは本当に一時期このジーンズが大人気でした。
仕事でたまたま何回かトゥルーレリジョンの創業者の方とお会いする機会があったのですが、その方も数年前には会社を手放していました。良い選択でしたね。
彼等もジンボリー同様にお店を減らして健全化させて、会社再建を目指しています。
予定では最低でも27店舗を再建の為に閉店予定と発表しています。
こう考えると、アパレルは流行り廃りが激しくて、何十年も続いているブランドって本当にすごいですよね。。
まだまだ続く2017年アメリカの閉店予定
そして大手デパートメントの今年閉店予定は着々と進行中です。
シアーズ、kマート43店舗追加閉店。
JCペニー138店舗閉店予定。
メ―シーズ68店舗予定。
上記デパートメントストアは小売店とは大きく違い、1店舗閉店だけで一気に50人から100人単位の従業員がクビになってしまうので、今アメリカの小売業がどれだけ苦境に立たされているかが分かります。
その他小売店の今年閉店予定は、、、一杯あり過ぎるので、有名所の小売店だけに絞ると、、
マイケルコース125店舗閉店予定
babe 180店舗閉店予定
アバクロ 60店舗閉店予定
GUESS 60店舗閉店予定
クロックスシューズ 160店舗閉店予定
アメリカンアパレル 110店舗閉店予定
BCBG 120店舗閉店予定
後まだまだ沢山。。。
やばくないですか?!アメリカの小売店。
アメリカの小売店の倒産予備軍はまだまだ沢山います。
まとめ
う~ん。。こうやってまとめて記事にしてみると、本当に尋常じゃないな。。
勿論、上手く行っている小売店もあるとは思いますが、アメリカの小売店のこんなに大半のブランド、お店が苦しんでいるのが現状ですね。。
小売店評論家やコンサルではなく、単にアメリカの小売店業界のど真ん中に居るだけの私がこんなに呑気に分析している場合じゃないですね(苦笑)。。
正直な所、今私が居る会社自体は苦しんでいる、という状況では無く(私の知る限りですが、、、)、私の店舗は有難い事に絶好調に伸びているのですが、当然本社はこのアメリカの小売業の危機感を受け止めて、必死になっている感はひしひしと伝わってきます。
個人が生き残って行く為に、やはり会社に依存するのでは無く、個人で次の一歩に早く動いて行かないといけないな、と強く感じますね。
最後にTwitter@tomitainusaではアメリカの日常の事、仕事の事、そして小売業の事等を呟いていますので、ぜひフォローしてください。